脳梗塞ってどんな病気なの?
脳梗塞は、簡単にいうと脳の血管が詰まる脳血管障害の病気の一種です。
長時間、脳の血流が止まり損傷すると、酸素やエネルギーが供給されず脳細胞が壊死してしまいます。その結果、運動麻痺、感覚障害、高次脳機能障害、意識障害…等々の症状があらわれます。
寝たきりになったり、車椅子のお世話になる場合もあります。脳の損傷により「高次脳機能障害」を引き起こすこともあります。
勿論、脳梗塞を発症すると、もれなく上記全ての症状が発現するわけではなく、治療後に回復する場合もあれば、後遺症として残ったり、再発したり、更には再発を繰り返したりと、血栓や壊死した部分により多種多様、様々です。
脳梗塞って治るの?
脳梗塞には大きく分けて「急性期:発症後数時間~数週間」~「回復期:発症後数カ月間」~「生活期(慢性期・安定期):回復期以降」の3期間があるのですが(期間や呼び方は諸説あります)、「回復期」までは、脳の可塑性によって周辺領域や代替経路が活性化し、損傷を受けた機能の一部が回復し改善される場合があります。しかし、「回復期」を過ぎて「生活期」に入ってしまうと、劇的な回復の見込みは少なくなります。
ですので、捻挫や骨折のような外科的な外傷とは違い、単に時間が経てば回復したり、「生活期」になって徐々に回復することはあまりないです。例外もありますが特異な例はここでは触れません。もちろん、リハビリテーションを続けることにより時間が経ってから回復する場合もあります。
回復する理由の1つが、脳梗塞によって損傷を受けた部分の周辺領域が、その機能を補完するために活性化するという事実です。
つまり、人間の脳には、健康な脳の領域が機能を引き継ぎ、一部の機能を代替しようと、新たな神経経路を形成する能力があるのです。これにより、損傷を受けた領域の機能を一部or完全に回復させることが可能になっています。
脳が失われた機能を補完し、他の回路を繋げて、機能を回復させようとするからこそ、リハビリテーションや反復練習によって生活に支障のないレベルまで回復させることが可能になるのです。
これが「機能の再学習」であり、日常生活の機能の向上が見込まれます。
脳梗塞は再発するの?
脳梗塞は発症した人の20%前後が3年以内に再発するというデータもあります。1年以内の再発も珍しくはありません。
脳梗塞は再発するたびに症状が重くなる疾患です。その理由として、1度脳梗塞が起きると、症状にかかわらず脳の一部の細胞が損傷を受けて機能が働かなくなっているため、その状態で再発すれば、その他の脳細胞が損傷し、範囲が広がってしまうからです。負の連鎖ですね。そういった理由もあり、再発すればするほど症状は深刻化し、更に重篤な後遺症が起こりやすくなってしまうのです。
再発を防止する方法は?
脳梗塞の再発を防ぐには、食生活を含む日常生活の改善は大前提とし、通院や投薬を続け、適度な運動やリハビリテーションを欠かさないことが重要です。
残念ながら、再発を防ぐ努力をしていたとはいえ、体質や様々な因果関係により、再発する方々もいらっしゃいます。
私は、2019年3月に発症して以来、再発の恐怖に怯えながら…幸いにも再発は免れています(今のところ)。タバコやお酒をきっぱり止め、前記の再発防止どおり、食生活を含む日常生活の改善や、リハビリとしてのウォーキングやボウリングに取り組んだ結果なのか、単に運良く再発しなかっただけなのかも知れません。
私の脳梗塞のおおもとの疾患(原疾患)は糖尿病や高血圧、脂質異常です。それらが原疾患の脳梗塞ならば、まずは根本的な原疾患を治療し、抑え込むことにより脳梗塞も再発しにくくなると考えております。
勿論、家族や友人の理解や支援は必要ですが、まずは自分が疾患を自覚し、行動することが良い結果につながると思います。もちろん自分のためだけではく、理解や支援してくれた家族や友人のためにも、再発させない努力は必要だと思いますし、それら家族や友人から貰った愛情がモチベーションにつなげれば、それが原動力になりうれば幸いです。
ちなみに、脳梗塞再発の原因ナンバーワンは「食生活を含む生活習慣を変えなかったこと」です。糖尿病や高血圧、脂質異常にしても同様。これだけは肝に銘じておいて下さい。
次回は「脳梗塞を発症してからできなくなったこと」の予定です。ご高覧感謝。
「闘病記」バックナンバーのご紹介
脳梗塞・糖尿病・高血圧・脂質異常症・男性更年期障害や脳梗塞発症後、脳卒中後うつ病(PSD)や睡眠障害に悩まされた記録。自分なりの対象法。この「闘病記」が皆様の人生においてヒントの一つになれば幸いです。バックナンバーもこちらのリンクからどうぞ。
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この記事は医師や専門家が書いたものではありありません。あくまで「やまがらしげと」個人の独断による見解や判断が大量に含まれております。それらを解釈&実践して起きた被害、損害の責任は負いかねますので予めご了承下さい。疾患に心当たりのある方々は専門医へのご相談&ご診断をお勧めします。
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